コンサルタントの実務④:顧客との関係構築~経営者編~
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LHS ブログ 第11号
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■テーマ:コンサルタントの実務④:顧客との関係構築~経営者編~
コンサルタントとしてお客様のビジネスに深く貢献するためには、顧客との強固な関係構築が不可欠です。中でも、特に重要なのが経営者との関係構築です。
その経営者と関係を構築する為に、多くのコンサルタントは自分の知識や分析結果を「伝える」ことに注力しがちです。しかし、本当に経営者から信頼され、支援できるコンサルタントになるためには、自分が話すことよりも、いかに経営者の話を深く「聴けるか」が鍵となります。
なぜ「聴くこと」が最重要なのか?
経営者は日々、社内外の様々な情報に触れ、複雑な問題に直面しています。彼らが求めているのは、必ずしも「正解」を一方的に提示されることだけではありません。
- 経営者の本音と潜在的な課題の把握:
経営者が本当に何を考え、何に悩み、何を達成したいのかは、表面的な会話だけでは見えてきません。深く、丁寧に聴くことで、言葉の裏にある本音や、本人さえ気づいていない潜在的な課題を引き出すことができます。
- 信頼関係の構築:
自分の話を真剣に聴いてくれる相手には、人は心を開きます。経営者にとってコンサルタントは「外部の専門家」であると同時に、「信頼できる相談相手」である必要があります。聴く姿勢は、その信頼関係を築く上で最も基本的な行動です。
- 納得感のある意思決定支援:
どれほど論理的な提案であっても、経営者自身の考えやビジョンと乖離していれば、実行には繋がりません。経営者の話を深く聴くことで、彼らの価値観や優先順位を理解し、「彼らにとって最も納得感のある」解決策や方向性を共に見出すことができます。それは、単なる情報提供ではなく、意思決定そのものを支援することに繋がります。
経営者の話を「聴く」ためのポイント
では、具体的にどのようにすれば、経営者の話を深く聴くことができるのでしょうか。私が新人コンサルタントだった時に当時の上司に教わり、今も意識しているポイントをご紹介したいと思います。
- 事前準備:
経営者との面談前には、紙面やWeb上で情報を収集して、できる限り、その企業のビジネスモデル、業界動向などを調べましょう。これにより、経営者の話の背景を理解し、より的確な質問を投げかけることができます。
- 共感:
経営者の悩みや感情に対して、最初から否定するのではなく、まずは共感し、その考えを受け入れる姿勢が重要です。「なるほど」「そうなんですね」「たしかに」といった言葉は、相手が安心して話せる環境を作ります。その際に少し大げさなくらいに、頷きや相槌を打つ事も心がけると良いです。
- 沈黙を恐れない:
経営者が考え込んでいる時や、言葉を選んでいる時には、無理に口を挟まず、沈黙を許容しましょう。多くの場合、その沈黙の後に、本質的な言葉が出てくることがあります。
上記を踏まえて「聴く」:「話す」=8:2の比率が良いと教わりました。参考にしてみてください。
とは言うものの、経営者との関係構築は一朝一夕にできるものではありません。しかし、相手を深く理解し、その成長を心から願う「聴く姿勢」を貫くことで、相手から信頼され、あなたは経営者から必要とされる存在になっていくのだと思います。
■記事作成者:LHS 代表理事 吉貝 徹
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